どこかの街のバスターミナルで目がさめた。
時計を見てみると朝7時。
昨夜は車内の冷房が効き過ぎていてうまく眠れなかったので、すぐにまた目をつぶった。
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朝9時、再び目をさます。
昨晩から私の隣にはおばちゃんが座っていたのだけれど、なんてことのない普通のバス停で降りていって、代わりに大柄なおじさんが座ってきた。
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12時頃。
再びどこかの街に到着する。
土地名を探そうとキョロキョロすると、隣の席のおじさんと目が合う。
するとおじさんは地面を指差して"トコピーヤ"と言った。私は"トコピーヤ?"と聞き返してみたら大きく頷いてにっこりと笑った。
お礼を言って、地図を確認をしてみると、自分が思っていたよりもずっと上の方にいたことが分かった。
バスが走り続けているのは分かるけれど、ビーニャデルマールからずいぶん遠い所に来てしまったのだなと思った。
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乾いた土の上、緑のない山間の中をバスはひたすら走る。
夜は冷房が効きすぎて寒いのに、日差しが強く当たる場所を走ると車内は蒸し暑い。
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しばらくすると、海沿いの随分と賑わっている街に到着をした。名前を調べると、そこがよく名前を聞くイキケという街だった。もっと砂漠な街のイメージだったので賑やかで華やかな場所であることに驚いた。
ここでしばしの休憩。
おじさんが荷物を見ててとジェスチャーで伝えてきたので、頷く。
おじさんが戻ってくると、500mlの炭酸水をくれる。お礼を言って交代で荷物を見てもらうことに。(もちろん貴重品は手に持って)
バスの外に出て軽くストレッチして、またバスの中へ戻る。
車内も外も暑いので、冷たい炭酸水が本当にとても嬉しい。
バスは長く停留することなく、またすぐに出発をした。アリカまではあと少し。
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19時30分、ようやくアリカに到着。
曇っているもののまだ明るい時間なのでほっとしてホステルへ向かう。
約33時間の長旅。
やっぱり体にこたえたようで、ホステルに到着してシャワーを浴びてひと休憩したらすぐに眠りにおちてしまった。