2017-02-17

Quito.2017.2.6.sunny





大学を出て入った会社を、私は1年もたたずに辞めてしまった。

今何をすべきなのか、今何をしているのか、自分がいつ寝ているのか、いつごはんを食べているのか、働いているうちにそういった生活のことがグラグラと分からなくなってしまった。


仕事は全くもってできなかったのに、辞める時には、他の部署の方も心配をしてくださったり、残念がってくださったりと、本当に素敵な方々がいた職場だった。

ただ、私にとって、その環境はあまりに過酷だった。そして本当に向いていないのだと分かった。

何年もそういうハードな業界に居続けるのはすごいと、お仕事をしている方を尊敬する。
正直、私はもう2度としたくない。


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そうして次の仕事を見つける約3ヶ月は、ほとんど何も考えずに過ごした。
図書館へ行って読みたかった本を読んだし、観たかった映画をひたすら観続けたりしたし、地元の大好きな喫茶店へコーヒーを飲みに行った。
そして、なによりもたくさんの日の光を浴びた。


朝起きてごはんを食べて、光を浴びて、夜きちんとした時間に眠れることが、泣き出してしまうくらいに、それはそれは嬉しくて幸せなのだった。


そう、それから、ほんの少しの植物園巡りもした。
誰もいない朝の温室の中で、ただじっとしたりした。とてもあたたかくて、本当にとても救われた。

ということを、
傘をさしながらの温室の中でふわふわと思い出したのだった。